計算ツール
濃度換算
mg/L、g/L、mol/L、wt%、ppm(w/w)、vol%などを、基準の違いに注意しながら換算します。
更新日: 2026-06-08
使う前に確認すること
値を入れる前に、単位、基準、物性値、適用範囲が手元の資料や仕様書と合っているか確認してください。
- 入力前に、mg/L、mol/L、wt%、ppm(w/w)、ppm(v/v)、vol%のどの基準を換算したいのかを確認してください。
- 濃度表記が質量/体積、物質量/体積、質量分率、体積分率のどれかをSDSや仕様書で確認してください。
前提があいまいなときに確認するガイド
計算フォーム
このツールでできること
質量/体積濃度、物質量/体積濃度、質量分率、体積分率を換算します。基準が同じ単位同士は そのまま換算し、分子量(モル質量)や溶液密度が必要な場合は入力値を使って換算します。
適用範囲
水溶液や一般的な溶液の濃度単位換算を対象にします。活量、活量係数、イオン強度、 molality、normality、mol%、ガスのppmvとmg/m3換算、Brix、塩分、API度、密度推算、 化合物名からの分子量(モル質量)自動取得は扱いません。
入力前チェック
入力値が質量/体積、物質量/体積、質量分率、体積分率のどれかを確認してください。 ppmはw/wかv/vか、SDSや仕様書の対象が無水物、水和物、塩、有効成分のどれか、 密度は溶液密度か純物質密度かをそろえてから入力します。
検算例
- 1000 mg/L は 1 g/L です。mgをgへ直すだけなので、密度や分子量は使いません。
- 1 mol/L のNaClは、分子量(モル質量)58.44 g/molを使うと 58.44 g/L です。 Na+濃度など別の成分基準へ読み替える場合は、対象成分を変えて計算してください。
このツールが判断しないこと
活量、活量係数、温度による密度変化、無水物・水和物・塩・有効成分のどれを基準にすべきかは、 入力者が資料の前提に合わせて判断する必要があります。安全、法規、品質保証の判定もこのツール だけでは行いません。
実務上の注意
mg/L、ppm(w/w)、ppm(v/v) は同じ意味ではありません。ppmは質量基準か体積基準かを 明確にしてください。mg/Lをppmとして扱う暗黙換算は行いません。
%(w/v)、wt%、vol%も基準が異なります。質量/体積濃度と質量分率の換算には溶液密度が 必要です。物質量/体積濃度との換算には、対象化学種の分子量(モル質量)が必要です。 水溶液なら常にmg/L = ppmとする、NaClとNa+のように対象成分を取り違える、 wt%からg/Lへ密度なしで換算する、vol%からmg/Lへ直接換算する、といった使い方は 仕様書の前提と合わないことがあります。
高濃度では密度が温度や組成に強く依存します。純度、力価、有効成分換算、法規判断、 品質規格適合判定には、原典、社内基準、適用規格、専門家による確認を優先してください。
仕様書を読むときの実務例
資料に50 ppmとだけ書かれている場合は、すぐに50 mg/Lとして入力しないでください。
ppm(w/w)、ppm(v/v)、mg/L、または資料固有の慣用表記のどれかを確認するまでは、
このツールで計算を進めない方が安全です。
2 wt%をg/Lへ概算したい場合は、溶液密度が必要です。溶液密度が1.05 kg/Lと
確認できるなら、2 / 100 * 1.05 kg/L * 1000 = 21 g/Lです。ここで使うのは
対象溶液の密度であり、純水や純溶媒の密度を無条件に代用しないでください。
| 資料の表記 | 先に確認すること | このページで扱える範囲 |
|---|---|---|
wt% |
質量分率であること、溶液密度、測定温度 | 密度が分かる場合の質量/体積濃度への概算 |
ppm |
w/w、v/v、mg/L、資料固有表記のどれか | 基準が明記されている単位換算 |
as ... |
NaCl基準、Na+基準、無水物、水和物、塩、遊離体、有効成分 | 入力者が選んだ分子量・基準に沿った換算 |
as NaClとas Na+のような表記は、同じ数値でも対象成分と分子量の基準が異なります。
短い化合物名だけから正しい換算基準を推定せず、SDS、分析条件、社内基準、関連ガイドで
無水物・水和物・塩・遊離体・有効成分のどれを基準にするかを確認してください。
密度、温度、対象成分、報告基準が資料から読み取れない場合は、計算を急がず、仕様書、 SDS、分析報告書、または社内基準を確認してください。このツールは不足した前提を補完したり、 品質規格や法規制上の適合を判定したりするものではありません。
根拠と確認資料の見方
このページの換算は、入力された密度、分子量、濃度基準を前提にした単位換算です。
代表的な確認式は、mol/L から g/L へは g/L = mol/L × M、wt% から g/L へは
g/L = wt% / 100 × rho × 1000 です。ここで M は対象成分の分子量(g/mol)、
rho は対象溶液の密度(kg/L)として扱います。
質量/体積、質量分率、モル濃度、ppm をまたぐ場合は、次の資料で基準を確認してください。
- SDS、仕様書、分析報告書で、濃度が w/w、w/v、v/v、mg/L、ppm のどれかを確認する。
- 密度を使う場合は、温度、組成、測定条件が計算対象と合っているかを確認する。
- 分子量を使う場合は、無水物、水和物、塩、遊離体、対象成分の基準を確認する。
as ...表記や有効成分換算がある場合は、社内基準や分析条件を優先する。
このツールは濃度単位の換算補助です。分析値の妥当性、純度・力価の扱い、品質規格への適合、 法規制上の判断を決めるものではありません。
次に確認する計算
前提や単位をそろえた後に、実務フロー上で続けて確認しやすい計算です。
関連ガイド
濃度の基準を取り違えないための入力前チェック
ppm、mg/L、wt%、mol/L、w/w、w/v、v/v、as NaCl などの表記を、濃度換算ツールへ入れる前に確認するための診断ガイドです。密度、分子量、報告化学種、SDS条件が足りないときは、計算せずに前提を確認します。
SDS・規格書から密度・分子量・濃度条件を読み取る実務ガイド
SDS、規格書、分析条件表から、濃度換算やmol換算に使う密度、分子量、濃度基準を読み取るときの確認順を整理します。値をそのまま入力する前に、測定温度、塩・水和物、成分基準、溶液基準の違いを確認するためのガイドです。
ppmとmg/Lの違い
ppmは比率、mg/Lは質量/体積濃度です。ppm(w/w)かppm(v/v)か、溶液密度や温度の前提により扱いが変わるため、濃度換算前に確認すべき点を整理します。
溶液密度と比重の違い
密度は単位を持つ物性値、比重は基準密度に対する無次元比です。数値が近く見えることはありますが、同じものとして扱う前に基準温度と参照条件を確認する必要があります。
分子量はどれを使う?|無水物・水和物・塩・有効成分
molとg、mg/Lとmmol/Lを換算するときは分子量(モル質量)が必要ですが、無水物、水和物、塩、遊離体、有効成分換算で使う値は変わります。秤量物基準と表示基準を分けて整理します。
水和物・無水物・塩・遊離体の分子量基準を確認する
mol換算や濃度換算に分子量(モル質量)を入力する前に、無水物、水和物、塩、遊離体、as表記などの基準を確認するための実務チェックガイドです。含量、assay、純度などが関係する場合は、このページだけで換算せず前提を確認します。
質量分率・モル分率・体積分率の違い
wt%、mol%、vol%、ppmは、何を分母にするかで意味が変わります。mg/Lやmol/Lとの違い、分子量や密度が必要になる換算条件を整理します。
使用する式
濃度換算式
g/L = mol/L × 分子量、質量分率 = g/L / (溶液密度[kg/L] × 1000)
- 質量/体積濃度はg/L、物質量/体積濃度はmol/L、質量分率と体積分率は無次元分率へ内部換算します。
- 質量/体積濃度と物質量/体積濃度の換算には分子量(モル質量)が必要です。
- 質量/体積濃度または物質量/体積濃度と質量分率の換算には溶液密度が必要です。
- 体積分率と他の濃度基準の相互換算は扱いません。
- 実務では、濃度の種類、密度の要否、分子量の要否、ppmとmg/Lの基準、仕様書や分析条件の順に確認してください。
変数定義
| 記号 | 名称 | 説明 | 標準単位 |
|---|---|---|---|
| c_m | 質量/体積濃度 | 溶液体積あたりの溶質質量です。 | g/L |
| C | 物質量/体積濃度 | 溶液体積あたりの物質量です。 | mol/L |
| w | 質量分率 | 溶液質量に対する溶質質量の割合です。 | wt% |
| phi | 体積分率 | 全体体積に対する対象成分体積の割合です。 | vol% |
| M | 分子量 | 対象化学種の分子量(モル質量)です。 | g/mol |
| rho | 溶液密度 | 溶液全体の密度です。 | kg/L |
単位上の注意
- 入力前に、mg/L、mol/L、wt%、ppm(w/w)、ppm(v/v)、vol%のどの基準を換算したいのかを確認してください。
- 濃度表記が質量/体積、物質量/体積、質量分率、体積分率のどれかをSDSや仕様書で確認してください。
- ppmは ppm(w/w) と ppm(v/v) を区別します。ppm単独表記は扱いません。
- mg/L = ppm という暗黙換算は行いません。密度や基準の確認が必要です。
- 水溶液として概算する場合でも、溶液密度を使うか、水に近い密度とみなすかで結果が変わります。
- %(w/v)、wt%、vol%は互いに意味が異なります。
- 分子量は、無水物、水和物、塩、有効成分のどれを基準にするかで値が変わります。
- NaClとNa+のように、化合物換算か対象成分換算かで使う分子量が変わります。
- 密度入力には、純物質密度ではなく濃度換算に使う溶液密度を入れる前提です。
- kg/m3は、質量/体積濃度と密度の両方に出ます。入力欄の意味を確認してください。
- 活量、molality、normality、Brix、イオン強度、ガスのppmvとmg/m3換算、高濃度で密度変化が大きい系の厳密評価は扱いません。
例題
500 mg/Lをg/Lに換算する
1 mg/L = 0.001 g/L より、500 mg/Lは 0.5 g/L です。
1 mol/LのNaClをg/Lに換算する
NaClを分子量(モル質量)58.44 g/molとして扱うと、1 mol/L × 58.44 g/mol = 58.44 g/L です。Na+など別成分基準では値が変わります。
1.0 g/Lをmmol/Lに換算する
C = 1.0 / 58.44 mol/L = 17.111567 mmol/L です。
1 wt%を密度1.05 kg/Lでg/Lに換算する
wt%は質量分率、g/Lは体積基準の濃度なので、溶液密度を使って 1 wt% × 1.05 kg/L × 1000 = 10.5 g/L と換算します。
FAQ
mg/Lをppmにできますか?
このツールではmg/Lをppmへ暗黙換算しません。ppm(w/w)へ換算するには溶液密度が必要で、ppm(v/v)とは基準が異なります。水に近い希薄水溶液で数値が近くなる場合も、仕様書の前提を確認してください。
wt%からg/Lに換算できますか?
溶液密度があれば換算できます。wt%は溶液質量基準、g/Lは溶液体積基準です。
vol%からmg/Lに換算できますか?
このツールでは扱いません。体積分率から質量/体積濃度へ換算するには、成分密度など追加情報が必要です。
有効成分換算と化合物換算は何が違いますか?
有効成分換算はNa+や有効塩素など対象成分の量を基準にし、化合物換算はNaClや水和物など化合物全体を基準にします。分子量が変わるため、SDSや仕様書がどちらの表記かを確認してください。
wt%からg/Lに密度が必要なのはなぜですか?
wt%は溶液の質量を基準にした割合で、g/Lは溶液の体積を基準にした濃度です。質量基準を体積基準へ移すには、温度や組成に対応した溶液密度が必要です。
実務利用上の注意
本サイトの計算結果は、入力条件、単位、前提、適用範囲により変わります。 最終的な設計判断、安全判断、法令判断、購買判断、運転条件の決定には、原典、 社内基準、適用規格、専門家による確認を優先してください。