計算ツール
圧力換算
Pa、kPa、MPa、bar、atm、kgf/cm2を、同じ圧力基準のまま相互に換算します。絶対圧、ゲージ圧、真空度の意味は別に確認します。
本文更新日: 2026-08-27
今回の更新: G圧・A圧・真空表示と単位換算の違いが見出しだけでも判別できるよう整理しました。
作成・確認: CalcChem 運営者
この計算を選ぶ前の判断
値を入れる前に、単位、基準、物性値、適用範囲が手元の資料や仕様書と合っているか確認してください。
- このツールは数値と単位を換算するだけです。絶対圧、ゲージ圧、真空圧の基準は自動で変換しません。
- 絶対圧(A)を選ぶ場合、入力値は 0 Pa 未満にできません。負の計器値は、ゲージ圧または真空圧として基準を確認してください。
- 真空度は大気圧との差を正の大きさで示すため、このフォームでは採用大気圧との大小を判定しません。採用大気圧を超える真空度は負の絶対圧に対応し得るため、絶対圧として使う前に計器定義と基準を確認してください。
- 1 MPa以上の圧力を扱うときは、換算結果を設計・安全・法規・品質保証の判断に直接使わず、対象設備の基準を確認してください。
最初に確認するガイド
最初に確認する理由: ゲージ圧・絶対圧・真空度のどれを扱うかを、単位換算の前に確認したいとき。
計算フォーム
同じ圧力基準の単位換算で確認できること
圧力を Pa、kPa、MPa、bar、atm、kgf/cm2 の間で換算します。化学工学の計算では、 式や資料によって Pa 系、bar、atm、工学単位が混在するため、代入前に単位をそろえる 確認に使います。
最初の分岐: 単位だけを変えるか、圧力基準も変えるか
0.2 MPaG を 200 kPaG にそろえるように、圧力の基準を保ったまま単位だけを変える場合はこのツールを使えます。
一方で、MPaG を MPaA に直す、真空計の負値を絶対圧へ読み替える場合は、大気圧や計器の基準を使う別の判断です。
単位記号の末尾に G、A、abs、vac などがあるときは、それを消して数値だけを換算しないでください。
真空度は「大気圧との差」を正の大きさで表す値で、負のゲージ圧は符号付きの値です。たとえば同じ状態を資料ごとに 真空度 80 kPa または -80 kPaG と表すことがありますが、このページでは二つを別の入力基準として選びます。どちらも絶対圧への変換や符号反転は行いません。
適用範囲
圧力値の単位換算を対象にします。絶対圧とゲージ圧の相互変換、真空ポンプの設計、 圧縮性流体計算、圧力損失計算、安全弁設定、法規・高圧ガス判断は扱いません。
圧力基準を残したまま換算できるか確認する
計器値がG圧かA圧か、真空表示が絶対圧か負のゲージ圧かを確認してください。 ゲージ圧から絶対圧へ直す場合は、大気圧を標準値でよいか、現地の気圧条件を使うかも 計算目的に合わせて決めておきます。 真空度または負のゲージ圧が1 atm相当以上なら、単位換算後の数値を絶対圧として読み替えません。 採用大気圧または計器の基準を確認できるまで、絶対圧が必要な式への入力を止めてください。
単位換算と圧力基準変換を分ける
このツールで行うのは、圧力の単位定義に基づく換算です。 Pa、kPa、MPa、bar、atm、kgf/cm2 の間では、同じ圧力基準の値として単位だけをそろえます。
表は横にスクロールできます。
| 目的 | 使う考え方 | 止める条件 |
|---|---|---|
| Pa系、bar、atm、kgf/cm2をそろえる | 固定された単位換算係数で換算する | 圧力基準が絶対圧かゲージ圧か不明 |
| MPaGをkPaGへ直す | ゲージ圧のまま単位だけを変える | 理想気体式など絶対圧が必要な式へ入れる場合 |
| ゲージ圧から絶対圧へ直したい | 大気圧を加える別計算が必要 | 現地大気圧や計器基準を確認できない場合 |
| 真空計の負値を読む | 負のゲージ圧か絶対圧表示かを確認する | 表示形式が不明な場合 |
単位換算と圧力基準の変換は別です。 このページの結果を気体計算や標準状態換算へ使う場合は、絶対圧へ直す必要があるかを先に確認してください。
検算例
- 1 atmは101.325 kPaです。理想気体計算や標準状態換算の前に、atm、kPa、Paをそろえる確認に使えます。
- 同じ圧力基準なら、0.2 MPaGは200 kPaGとして単位だけをそろえられます。これは絶対圧への変換ではありません。
圧力基準を変えたいときは、ここで止める
設備メモに MPaG、kPaG、MPaA、abs、vac、負のゲージ圧がある場合、単位換算と
圧力基準の変換を同じ計算として進めません。MPaGからMPaAへ直す、真空計の値を絶対圧へ
読み替えるには、基準大気圧、現地条件、計器の表示定義、計算式が要求する圧力基準を確認する
別の判断が必要です。
表は横にスクロールできます。
| 資料にある状態 | このページでの扱い | 次に確認すること |
|---|---|---|
| 同じG圧または同じA圧の単位をそろえたい | このツールで換算できる | 表記のG/Aを残したまま単位だけをそろえる |
| G圧からA圧へ直したい | 計算を止める | 基準大気圧、現地条件、計器基準、式が絶対圧を要求するか |
| 真空度・負のゲージ圧を読みたい | 計算を止める | 真空度か負のゲージ圧か、絶対圧表示か、符号規約 |
圧力基準の確認は絶対圧・ゲージ圧・真空圧の違いで行ってから、 必要な式へ進んでください。barとatmも近い値に見えて同じではありません。安全弁、圧力容器、 契約・検査・品質保証の最終判断では、丸め値ではなく原典や適用基準の値を確認してください。
G圧・A圧・真空表示の取り違え
- MPaG、kPaG、kgf/cm2Gなどのゲージ圧を、MPaAやkPaAのように絶対圧として扱う。
- 真空計の負値を、そのまま絶対圧として理想気体計算に代入する。
- kgf/cm2、bar、atmを粗く丸め、仕様書の許容差や計算条件より丸め誤差を大きくしてしまう。
計器値と気体式をつなぐときの注意
絶対圧は完全真空を基準にした圧力で、ゲージ圧は大気圧を基準にした圧力です。 同じ「0.2 MPa」でも、絶対圧かゲージ圧かで物理的な状態は異なります。真空圧は 絶対圧で表す場合と、負のゲージ圧で表す場合があるため、計器や資料の定義を 確認してください。
0.2 MPaGを0.2 MPa absとして理想気体計算や標準状態換算に使う、真空計の -80 kPaを絶対圧として扱う、kgf/cm2を粗く丸める、といった使い方は結果の前提を 変えてしまうことがあります。
kgf/cm2 は標準重力加速度 9.80665 m/s2 に基づき、1 kgf/cm2 = 98066.5 Pa として 換算します。最終的な設計判断、安全判断、法令判断には、原典、社内基準、適用規格を 優先してください。
根拠と確認資料の見方
このページの単位換算は、Pa、bar、atm、kgf/cm2 などの固定された単位定義に基づく換算です。
代表的な換算定数は 1 atm = 101325 Pa、1 bar = 100000 Pa、
1 kgf/cm2 = 98066.5 Pa です。
ただし、圧力値を実務で使う前には、次の資料で前提を確認してください。
- 仕様書、計器表示、P&ID、データシートで、絶対圧かゲージ圧かを確認する。
- kgf/cm2、atm、bar などの丸め方や許容差は、社内基準や適用規格に従う。
- 真空圧や負圧表示は、基準にしている大気圧や表示形式を確認する。
このツールは単位の読み替えを補助しますが、圧力容器、配管、計器、安全弁、法令適合などの 設計・安全判断を代替するものではありません。
計算仕様・検算例
このツールで使う式、変数、単位、検算用の入力条件です。計算条件を採用してよいかは、本文と一次資料で確認してください。
このページで使う主な式
圧力換算式:
Pa = 入力値 × 入力単位のPa換算係数、出力値 = Pa / 出力単位のPa換算係数
最初に確認する前提: 圧力の種類は、絶対圧、ゲージ圧、差圧、真空圧のいずれでも、同じ基準のまま数値と単位だけを換算します。
すべての式・変数・単位・検算例を表示する
使用する式
圧力換算式
Pa = 入力値 × 入力単位のPa換算係数、出力値 = Pa / 出力単位のPa換算係数
- 圧力の種類は、絶対圧、ゲージ圧、差圧、真空圧のいずれでも、同じ基準のまま数値と単位だけを換算します。
- 1 atm = 101325 Pa、1 bar = 100000 Pa、1 kgf/cm2 = 98066.5 Pa とします。
- 実務では、計器値がG圧かA圧か、真空表示が絶対圧か負のゲージ圧か、大気圧に標準値を使うか現地条件を使うかを確認してください。
変数定義
表は横にスクロールできます。
| 記号 | 名称 | 説明 | 標準単位 |
|---|---|---|---|
| P | 圧力 | 換算対象の圧力です。絶対圧、ゲージ圧、差圧などの基準は入力側で明確にしてください。 | Pa |
| f | Pa換算係数 | 各単位をPaへ換算する係数です。 | Pa/換算元単位 |
単位上の注意
- 入力前に、計器値や仕様書の圧力がG圧、A圧、差圧のどれかを確認してください。
- 絶対圧は完全真空を0 Paとする圧力で、原理上0 Pa未満にはなりません。
- ゲージ圧は大気圧を基準にした圧力で、負値は大気圧より低い状態を表すことがあります。
- 真空圧の表記は分野や計器で定義が異なるため、絶対圧表記かゲージ圧表記かを確認してください。
- 0.2 MPaGを0.2 MPa absとして理想気体計算や標準状態換算へ使わないでください。
- 真空計の-80 kPaは、絶対圧ではなく負のゲージ圧を示している場合があります。
- kgf/cm2は標準重力加速度 9.80665 m/s2 に基づく工学単位として、1 kgf/cm2 = 98066.5 Pa とします。
- 圧力基準の自動変換、真空ポンプ選定、安全弁設定、法規・高圧ガス判断は扱いません。
例題
例題の数値は、式・単位・計算手順を再現して確認するための条件です。実在物質名を含む例でも、 仕様値、保証値、設計値を示すものではありません。実務では対象条件に対応する一次資料を確認してください。 表示桁は計算結果の再現用であり、入力値や近似式の精度を保証する有効桁ではありません。 例題カードは各例題で定めた桁の検算値を示し、再計算結果は共通の8有効数字で表示するため、末尾ゼロや表示桁が異なる場合があります。 確認欄があるツールでは、例題リンクは値と単位だけを反映します。前提を確認して確認欄を選び、計算してください。
1 atmをkPaに換算する
1 atm = 101325 Pa、1 kPa = 1000 Pa より、1 atmは 101.325 kPa です。
入力条件
- 圧力
- 1 atm
計算基準
- 圧力の基準
- 資料どおり(基準を確認する)
検算時の結果
- 換算後の圧力
- 101.325 kPa
0.2 MPaをkPaに数値換算する
この例は圧力の数値と単位だけを換算しています。資料がMPaG・kPaG・真空圧の表記なら、圧力基準を保ったまま読み替え、絶対圧へ変換するときは大気圧を加える別計算が必要です。
入力条件
- 圧力
- 0.2 MPa
計算基準
- 圧力の基準
- 資料どおり(基準を確認する)
検算時の結果
- 換算後の圧力
- 200 kPa
負のゲージ圧 -80 kPaG をPaへ換算する
負のゲージ圧として単位だけを換算すると -80000 Pa です。絶対圧へ直す場合は、基準にする大気圧を別途確認します。
入力条件
- 圧力
- -80 kPa
計算基準
- 圧力の基準
- 負のゲージ圧(符号付きで入力)
検算時の結果
- 換算後の圧力
- -80000 Pa
真空度 80 kPa をPaへ換算する
真空度は大気圧との差を正の大きさで表します。負のゲージ圧とは符号の扱いが異なるため、絶対圧へ直すときは計器表示と基準大気圧を別途確認します。
入力条件
- 圧力
- 80 kPa
計算基準
- 圧力の基準
- 真空度(大気圧との差を正の大きさで入力)
検算時の結果
- 換算後の圧力
- 80000 Pa
FAQ
絶対圧とゲージ圧をこのツールで変換できますか?
単位換算はできますが、絶対圧とゲージ圧の基準変換は行いません。ゲージ圧から絶対圧へ直す場合は、同じ単位にそろえた大気圧を別途加える必要があります。
真空圧の換算で注意することはありますか?
真空圧は絶対圧で表す場合と、大気圧基準の負のゲージ圧で表す場合があります。計器や資料の定義を確認してから換算してください。
MPaGとMPaAは何が違いますか?
MPaGは大気圧を基準にしたゲージ圧、MPaAは完全真空を基準にした絶対圧です。理想気体計算や標準状態換算では通常、絶対圧を使います。
理想気体計算ではなぜ絶対圧が必要ですか?
理想気体の状態方程式では、圧力は完全真空を0とする絶対圧で扱います。ゲージ圧のまま代入すると、大気圧分を落とした値になり、物質量や体積の計算がずれます。
真空度 80 kPa と負のゲージ圧 -80 kPaG は同じ意味ですか?
同じ資料基準を指す場合でも、真空度は大気圧との差を正の大きさで表し、負のゲージ圧は符号付きで表します。このツールでは両者を別の選択肢として扱います。どちらも絶対圧へ自動変換しないため、計器の定義と基準大気圧を確認してください。
kgf/cm2はどの値で換算していますか?
標準重力加速度 9.80665 m/s2 に基づき、1 kgf/cm2 = 98066.5 Pa として換算します。古い資料では丸め値が使われることがあるため、許容差が小さい計算では出典を確認してください。
参考資料と確認範囲
このページの式、単位、定義、入力条件、適用範囲を確認するために参照した資料です。各資料が支える範囲は「確認範囲」に示します。個別の物性値、製品仕様、法規、設計条件については原典を確認してください。
-
BIPM: The International System of Units (SI Brochure)
確認範囲: Pa、kPa、MPa、barなどの圧力単位とSI表記
資料確認日: 2026-07-17
-
BIPM: Resolution 4 of the 10th CGPM (standard atmosphere)
確認範囲: 標準大気圧 1 atm = 101325 Pa
資料確認日: 2026-07-17
-
BIPM: Resolution 2 of the 3rd CGPM (standard acceleration due to gravity)
確認範囲: 標準重力加速度 g_n = 9.80665 m/s2。1 kgf = 9.80665 N として、1 kgf/cm2 = 98066.5 Pa を導く根拠
資料確認日: 2026-07-26
次に確認する計算
今の入力・結果に必要な条件だけを補います。
温度換算
℃、K、°Fを相互に換算し、温度そのものと温度差を分けて確認します。熱力学計算で必要な絶対温度Kの扱いも整理できます。
次に確認する理由: 気体式や基準状態換算に使う温度を K でそろえたいとき。
標準状態換算
実状態の気体体積を、指定した基準温度・基準圧力の体積へ換算します。Nm3、Sm3、Am3は定義の違いに注意が必要です。
次に確認する理由: 実状態と基準状態の体積を比べる前に、圧力・温度・同一気体量の条件をそろえたいとき。
理想気体計算
PV = nRT により、同じ状態の気体について圧力、体積、物質量、温度のうち1つを計算します。絶対圧・絶対温度と理想気体近似の前提を確認します。
次に確認する理由: 圧力が絶対圧と確認できた後に、PV=nRT の未知量を整理したいとき。
続けて確認するガイド
現在の条件で不足している前提、単位、適用範囲だけを確認します。