CalcChem 化学工学計算ツール

計算ツール

理想気体計算

PV = nRT により、圧力、体積、物質量、温度のうち1つを空欄にして未知量を計算します。

更新日: 2026-05-25

使う前に確認すること

値を入れる前に、単位、基準、物性値、適用範囲が手元の資料や仕様書と合っているか確認してください。

  • P、V、n、T のうち計算したい1項目だけを空欄にしてください。
  • 圧力は絶対圧として入力してください。ゲージ圧は大気圧を加えて絶対圧へ直す必要があります。

計算フォーム

任意
任意
任意
任意

結果の単位

このツールでできること

理想気体式 PV = nRT を使い、圧力P、体積V、物質量n、温度Tのうち1つを計算します。 計算したい項目だけを空欄にし、残り3項目を入力してください。

適用範囲

理想気体として近似できる気体の概算を対象にします。実在気体補正、圧縮係数Z、相平衡、 凝縮、混合気体の詳細な相互作用、物性データベースによる推算は扱いません。

入力前チェック

  • P、V、n、T のうち未知数は1つだけにします。
  • 圧力は絶対圧として扱います。ゲージ圧の値をそのまま入れないでください。
  • 温度は内部で絶対温度Kとして扱われます。
  • 高圧、低温、凝縮近傍、湿りガス、混合ガスでは理想気体近似の限界を確認します。
  • 標準状態の値を使う場合は、標準状態や基準状態の定義を確認します。

よくある誤用

  • ゲージ圧を絶対圧へ直さず、圧力Pとしてそのまま入力する。
  • 25 ℃を25 Kのように扱い、温度Tを絶対温度に直さない。
  • Nm3やSm3の基準温度・基準圧力を確認せず、通常のm3と同じ体積として扱う。
  • 高圧、低温、凝縮しやすい条件でも、理想気体式だけで十分と判断する。

検算例

  • 1 mol、273.15 K、101.325 kPaの理想気体は、約22.4 Lです。
  • 1 mol、25 ℃、101.325 kPaでは、温度を298.15 Kへ直してから計算するため、体積は約24.5 Lになります。
  • 25 ℃、101.325 kPaで1 Lの気体を扱うと、n = PV / RT より約0.0409 molです。小容量の採気袋や実験条件を概算するときは、温度と圧力の前提をそろえてから確認します。
  • 0.2 MPaGの気体を扱う場合は、圧力換算で単位をそろえるだけでなく、ゲージ圧から絶対圧へ直す必要があります。

このツールが判断しないこと

圧縮係数Z、湿りガスの水蒸気分圧、混合ガスの組成、高圧ボンベの安全可否、凝縮や二相状態は このツールでは判断しません。標準状態や基準状態の体積を扱う場合は、基準温度・基準圧力を 固定できるか確認し、必要に応じて標準状態換算や圧力換算も併用してください。

実務上の注意

圧力は絶対圧、温度は絶対温度Kとして内部計算します。℃や°FはKへ、kPaやatmはPaへ 換算してから式に代入します。ゲージ圧は自動で絶対圧へ変換しません。

高圧、低温、凝縮しやすい成分、混合気体では、理想気体式から外れることがあります。 設計、安全判断、購買判断、運転条件の決定には、原典、社内基準、適用規格を優先して ください。

実務での確認順

  1. 既知量と未知量を整理する。
  2. 圧力が絶対圧か確認する。
  3. 温度条件と単位を確認する。
  4. 理想気体近似でよい条件か確認する。
  5. 必要なら標準状態換算や実在気体補正の要否を確認する。

根拠と確認資料の見方

このページは、理想気体の関係式 PV = nRT を使った概算・前提確認を目的にしています。 内部計算では、圧力を Pa、体積を m3、物質量を mol、温度を K にそろえ、気体定数は R = 8.314462618 J/(mol K) として扱います。 入力する前に、次の資料で条件を確認してください。

  • 仕様書、実験条件、計器表示で、圧力が絶対圧として扱えるかを確認する。
  • 温度条件は、摂氏表示をそのまま使わず、絶対温度Kに直して扱う。
  • ガス組成、湿りガス、凝縮しやすい条件、高圧条件では、理想気体近似でよいかを確認する。
  • 標準状態や基準状態の体積を使う場合は、その定義を仕様書や社内基準で確認する。

このツールは理想気体として扱える範囲の確認を助けるものです。実在気体補正、混合ガスの詳細評価、 安全設計、購買判断、計量・契約条件の判定を代替するものではありません。

次に確認する計算

前提や単位をそろえた後に、実務フロー上で続けて確認しやすい計算です。

関連ガイド

使用する式

理想気体式

PV = nRT、P = nRT / V、V = nRT / P、n = PV / RT、T = PV / nR

  • 圧力は絶対圧として扱います。ゲージ圧から絶対圧への変換は行いません。
  • 温度は絶対温度K、圧力はPa、体積はm3、物質量はmolへ内部換算します。
  • 気体定数は R = 8.314462618 J/(mol K) とします。

変数定義

記号 名称 説明 標準単位
P 圧力 気体の絶対圧です。 Pa
V 体積 気体が占める体積です。 m3
n 物質量 気体の物質量です。 mol
T 温度 気体の絶対温度です。 K
R 気体定数 理想気体式で用いる気体定数です。 J/(mol K)

単位上の注意

  • P、V、n、T のうち計算したい1項目だけを空欄にしてください。
  • 圧力は絶対圧として入力してください。ゲージ圧は大気圧を加えて絶対圧へ直す必要があります。
  • ℃と°Fは内部でKに換算します。絶対零度以下の温度は計算できません。
  • 高圧、低温、凝縮が起こり得る条件、湿りガス、混合気体では理想気体式から外れることがあります。
  • 高圧ボンベ、蒸気、二相状態の判断には、理想気体式だけでなく物性値や実在気体補正の要否を確認してください。
  • 標準状態のモル体積を使う場合は、0℃・1 atmなどの定義を固定値として扱ってよいか確認してください。

例題

標準的な条件から物質量を計算する

n = PV / RT より、約1.000001 molです。

25 ℃で1 molの体積を計算する

25 ℃は298.15 Kとして扱います。V = nRT/P より、約0.024465 m3です。

25 ℃・101.325 kPaで1 Lの物質量を計算する

25 ℃は298.15 K、1 Lは0.001 m3として扱います。n = PV / RT より、約0.040874 molです。

FAQ

P、V、n、Tをすべて入力した場合はどうなりますか?

このツールでは1つの未知量だけを計算します。すべて入力すると計算できないため、計算したい項目を1つだけ空欄にしてください。

ゲージ圧をそのまま入力してよいですか?

そのまま入力しないでください。理想気体式の圧力は絶対圧です。ゲージ圧を使う場合は、大気圧を加えて絶対圧に直してから入力してください。

高圧の気体にも使えますか?

高圧では圧縮係数Zなどの実在気体補正が必要になることがあります。このツールは理想気体近似だけを扱います。

湿りガスや混合ガスにも使えますか?

単純な理想気体近似としては計算できますが、水蒸気分圧、組成、凝縮、圧縮係数Zなどは扱いません。設計や取引用の判断では物性データや基準条件を確認してください。

実務利用上の注意

本サイトの計算結果は、入力条件、単位、前提、適用範囲により変わります。 最終的な設計判断、安全判断、法令判断、購買判断、運転条件の決定には、原典、 社内基準、適用規格、専門家による確認を優先してください。