計算ツール
レイノルズ数計算
管内流れを想定し、密度、平均流速、管径、動的粘度からレイノルズ数を計算します。
更新日: 2026-06-08
使う前に確認すること
値を入れる前に、単位、基準、物性値、適用範囲が手元の資料や仕様書と合っているか確認してください。
- 密度はkg/m3、流速はm/s、管径はm、動的粘度はPa sへ内部換算します。
- 動粘度 ν を使う Re = vD/ν は扱いません。
前提があいまいなときに確認するガイド
計算フォーム
このツールでできること
管内流れを想定し、密度、平均流速、管径、動的粘度 μ からレイノルズ数を計算します。 レイノルズ数は、流体の慣性力と粘性力の比を表す無次元数です。
適用範囲
円管内の基本的なRe計算を対象にします。動粘度nu入力、流量から流速の自動計算、非円管の 水力直径、非ニュートン流体、圧力損失、摩擦係数、Moody線図、粗さ、物性データベース、流体名からの 密度・動的粘度自動取得、温度依存物性推算は扱いません。
入力前チェック
- 密度・動的粘度が、対象温度と組成に対応する値か確認します。
- 流速 v は管断面平均流速です。流量しかない場合は、管断面積で割って別途 v を求めます。
- 円管の代表長さ D は、原則として内径を使います。
- 動的粘度 μ と動粘度 ν を取り違えていないか確認します。
よくある誤用
- 体積流量や質量流量を、平均流速 v としてそのまま入力する。
- 動粘度 ν の値を、動的粘度 μ の欄へ入力する。
- 外径、呼び径、任意の装置寸法を、確認せず管内径 D として使う。
- Reの層流・乱流目安だけで、圧力損失や設計可否まで判断する。
代表的なスケール例
- 水に近い液体を密度1000 kg/m3、流速1 m/s、内径50 mm、動的粘度1 mPa sで扱うと、Reは約50000です。
- 空気を密度1.2 kg/m3、流速10 m/s、内径50 mm、動的粘度0.018 mPa sで扱うと、Reは約33000です。
- 粘い液体を密度1200 kg/m3、流速0.2 m/s、内径20 mm、動的粘度1 Pa sで扱うと、Reは約4.8です。
入力値を作るときの実務例
資料に体積流量だけがある場合、このフォームにそのまま入力する値はまだありません。
たとえば10 L/minが内径20 mmの円管を流れるなら、まず10 L/min = 1.6667e-4 m3/s、
A = pi * 0.020^2 / 4 = 3.1416e-4 m2、v = Q / A = 0.531 m/sとして平均流速を
別途求めます。ここで使うDは原則として管の内径であり、呼び径や外径をそのまま
使わないでください。
物性表に1 cStや1 mm2/sとある場合、それは多くの場合、動粘度νです。このツールが
求めるのは動的粘度μなので、直接入力しないでください。密度が1000 kg/m3で
ν = 1 cSt = 1e-6 m2/sと確認できる場合だけ、別途μ = rho * ν = 0.001 Pa s
(1 mPa s)として入力値を作れます。
資料に次のような値だけがある場合は、まだフォームへ直接入力する段階ではありません。
| 資料にある値 | 先に確認すること | このページで扱う入力値 |
|---|---|---|
20 L/min と配管サイズ |
管内径、断面積、平均流速への換算条件 | 平均流速 v と内径 D |
1 cSt や 1 mm2/s |
動粘度か動的粘度か、対象温度の密度 | 動的粘度 μ |
| 呼び径や外径 | 実際の管内径、ライニングや肉厚 | 代表長さとして使う D |
Reの層流・遷移域・乱流の表示は、円管内流れの目安です。Reだけで圧力損失、熱移動、 混合、スケールアップ、安全、品質の可否を決めないでください。非円管、非ニュートン流体、 二相流、入口助走区間などは、代表長さや粘度の扱いが変わるため、このページの計算範囲外です。
このツールが判断しないこと
非円管の水力直径、入口助走区間、配管粗さ、摩擦係数、圧力損失、非ニュートン流体の見かけ粘度は このツールでは判断しません。物性値はSDS、物性表、測定データなどから、対象温度と組成に合う値を 選んでください。
実務上の注意
粘度は動的粘度 μ を入力します。密度・動的粘度は入力値をそのまま使い、物性データベースや 温度依存の推算は行いません。物性値は温度や組成に依存します。
質量流量kg/hや体積流量を、そのまま流速m/sとして入力しないでください。動粘度νを動的粘度μ欄へ 入れる、外径や任意の長さを管径Dとして使う、といった取り違えにも注意してください。
Re < 2300 は層流、2300 <= Re < 4000 は遷移域、Re >= 4000 は乱流の目安です。ただし、 これは設計判断そのものではありません。非ニュートン流体や管内流れ以外では、式や 代表長さの扱いが変わることがあります。圧力損失や摩擦係数は本ツールでは扱いません。
根拠と確認資料の見方
このページは、円管内流れを前提に Re = rho × v × D / μ でレイノルズ数を確認します。
rho は密度、v は管断面平均流速、D は原則として管内径、μ は動的粘度(Pa s)です。
物性表に動粘度 ν [m2/s] が載っている場合は、そのまま動的粘度欄へ入力しないでください。
入力前には、SDS、物性表、メーカー資料、測定データ、配管図、データシート、流量記録などで、 密度と動的粘度が対象温度・組成に合っているか、管径を内径として扱えるか、流速が平均流速として 整理されているかを確認してください。
層流、遷移域、乱流の表示は円管内流れの一般的な目安です。圧力損失、摩擦係数、熱移動、 非ニュートン流体、二相流、入口助走区間、設計可否の判断はこのツールでは扱いません。
次に確認する計算
前提や単位をそろえた後に、実務フロー上で続けて確認しやすい計算です。
関連ガイド
レイノルズ数で水・空気・粘い液体を比較するときの粘度チェック
レイノルズ数計算に入る前に、密度、平均流速、代表長さ、動的粘度μを確認し、水に近い液体、空気に近い気体、粘い液体の代表例でReの違いを整理する実務ガイドです。
溶液密度と比重の違い
密度は単位を持つ物性値、比重は基準密度に対する無次元比です。数値が近く見えることはありますが、同じものとして扱う前に基準温度と参照条件を確認する必要があります。
質量流量と体積流量の違い|密度・温度・圧力で変わる理由
kg/hとm3/hは、どちらも流量でも基準が異なります。液体では密度、気体では温度・圧力・基準状態が必要になる理由と、単位換算だけでよい場合と状態換算が必要な場合を整理します。
使用する式
レイノルズ数
Re = rho × v × D / μ
- 管内流れを想定した基本計算です。
- 粘度は動的粘度 μ [Pa s] を入力します。動粘度 ν を使う形式は扱いません。
- 密度、動的粘度は入力値をそのまま使い、物性データベースや温度依存推算は使いません。
変数定義
| 記号 | 名称 | 説明 | 標準単位 |
|---|---|---|---|
| Re | レイノルズ数 | 慣性力と粘性力の比を表す無次元数です。 | - |
| rho | 密度 | 流体の密度です。 | kg/m3 |
| v | 平均流速 | 管断面平均の流速です。 | m/s |
| D | 代表長さ | 管内流れでは内径です。 | m |
| μ | 動的粘度 | 流体の動的粘度 μ です。 | Pa s |
単位上の注意
- 密度はkg/m3、流速はm/s、管径はm、動的粘度はPa sへ内部換算します。
- 動粘度 ν を使う Re = vD/ν は扱いません。
- 流量から流速を求める場合は、流量と管断面積から別途計算してください。
- 円管の管径Dは、原則として外径ではなく内径を使います。
- 質量流量kg/hや体積流量を、そのまま平均流速m/sとして入力しないでください。
- 層流、遷移、乱流の判定は目安であり、設計判断そのものではありません。
例題
水相当の管内流れ
Re = 1000 × 1 × 0.05 / 0.001 = 50000 です。
空気相当の管内流れ
Re = 1.2 × 10 × 0.05 / 0.000018 = 約33333です。
粘い液体の低Re例
Re = 1200 × 0.2 × 0.02 / 1 = 4.8です。動的粘度が高いと同じ管径・流速でもReは小さくなります。
FAQ
管径Dには何を入れますか?
円管内流れでは、原則として管の内径を入力します。外径や任意の長さを使うとReが変わります。
流量しか分からない場合はどうしますか?
流量を管断面積で割り、管断面平均流速vを別途求めてから入力してください。
非円管や開水路にも使えますか?
このツールは円管内流れの基本計算を想定しています。非円管では水力直径の定義、開水路では代表長さや式の前提が変わるため、適用する式を別途確認してください。
実務利用上の注意
本サイトの計算結果は、入力条件、単位、前提、適用範囲により変わります。 最終的な設計判断、安全判断、法令判断、購買判断、運転条件の決定には、原典、 社内基準、適用規格、専門家による確認を優先してください。