CalcChem 化学工学計算ツール

計算ツール

モル・質量・体積換算

物質量、質量、液体体積、気体体積を、分子量(モル質量)、密度、理想気体条件を使って換算します。

更新日: 2026-05-13

使う前に確認すること

値を入れる前に、単位、基準、物性値、適用範囲が手元の資料や仕様書と合っているか確認してください。

  • 物質量、質量、体積のうち換算元は1つだけ入力してください。
  • 体積欄は1つですが、換算経路で意味が変わります。物質量とつなぐ場合は気体体積、質量とつなぐ場合は液体体積です。

計算フォーム

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任意

結果の単位

このツールでできること

物質量、質量、体積の基本換算を行います。molと質量の換算には分子量(モル質量)、質量と液体体積の 換算には密度、molと気体体積の換算には温度・圧力を使います。 同じ「体積」欄でも、質量とつなぐ場合は液体体積、物質量とつなぐ場合は気体体積として扱います。

適用範囲

このツールでは、amount → mass、mass → amount、mass → liquid volume、liquid volume → mass、 amount → gas volume、gas volume → amount に限定します。化合物名からの分子量(モル質量)取得、 物性データベース、密度推算、純度・有効成分換算、実在気体補正、圧縮係数Z、相平衡、液体の 熱膨張、混合密度は扱いません。

入力前チェック

  • molとgを換算する場合は、対象基準の分子量(モル質量)が必要です。
  • gとmLを換算する場合は、対象温度・組成の密度が必要です。
  • molと気体体積を換算する場合は、温度と圧力が必要です。
  • 液体体積と気体体積を、同じ体積として扱わないでください。
  • 無水物、水和物、塩、有効成分基準のどの分子量を使うか確認します。

式の選び方

このツールでは、換算したい2つの量によって使う式と必要な前提が変わります。 同じ体積単位でも、液体体積なのか気体体積なのかを先に分けてください。

表は横にスクロールできます。

目的 使う考え方 止める条件
mol と g を換算する mass = amount × molecular weight 分子量基準が水和物、塩、有効成分で不明
g と液体体積を換算する volume = mass / density 密度の温度・組成条件が不明
mol と気体体積を換算する 理想気体式 PV = nRT 高圧、低温、凝縮性ガス、圧縮係数が必要
液体体積からmolへ進む 密度で質量へ直し、分子量でmolへ進む 密度または分子量が未確認
気体体積から質量へ進む 温度・圧力でmolへ直し、分子量で質量へ進む 実状態と標準状態の定義が不明

どの経路でも、分子量、密度、温度、圧力をCalcChemが自動で補うわけではありません。 資料から読み取った前提を入力して、前提が明確な範囲だけを概算します。

体積欄の読み分け

このツールの体積欄は1つですが、換算経路によって前提が変わります。

表は横にスクロールできます。

換算経路 このツールでの体積の意味 追加で必要な値
質量 ↔ 体積 液体体積 密度
物質量 ↔ 体積 気体体積 温度、圧力
体積 ↔ 体積 入力した体積単位の換算 液体か気体かは判定しない

たとえば、10 gmL へ直す場合は密度を使う液体体積の換算です。 一方、1 molL へ直す場合は温度・圧力を使う気体体積の概算です。 液体体積をmolへ直したい場合や、気体体積を質量へ直したい場合は、対象条件に合う密度、分子量、 温度、圧力などを確認し、どの経路で計算しているかを先に決めてください。

入力欄へ入れる前に確認する資料値

分子量欄には、化合物名から自動で選ばれる値ではなく、SDS、規格書、試薬ラベル、分析条件表などで確認した基準の値を入れます。たとえば NaClas NaCl として扱う場合は 58.44 g/mol を使えますが、as Na+、水和物、遊離体、有効成分基準では使う値が変わります。

密度欄は、液体の質量と液体体積を換算するときの値です。密度 1.20 kg/L を使って 10 g を体積へ直すと約 8.33 mL ですが、この密度が測定温度、組成、濃度、資料出典に対応しているかを先に確認してください。

気体体積と物質量を換算する場合は、温度と圧力が必要です。1 mol の気体を 273.15 K101325 Pa の理想気体として扱うと約 0.022414 m3 ですが、標準状態体積、実状態体積、Nm3/Sm3/Am3、実在気体補正を判断したい場合は、このツールだけで完結させないでください。

検算例

  • NaClを1 mol、分子量(モル質量)58.44 g/molとして扱うと、質量は58.44 gです。
  • 10 gの液体を密度1.20 kg/Lとして体積へ換算すると、約8.33 mLです。密度の温度条件が変わると体積も変わります。
  • 1 molの気体を0 ℃、101.325 kPaで理想気体として扱うと、体積は約22.4 Lです。

このツールが判断しないこと

無水物基準か水和物基準か、塩全体か有効成分だけか、どの密度を使うべきかは資料側の前提です。 SDS、試薬規格、製品仕様書、社内基準に記載された分子量、純度、密度、測定温度を優先してください。 活量、非理想気体、混合密度、温度による密度補正、品質保証上の適否はこのツールでは判断しません。

実務上の注意

分子量(モル質量)は無水物、水和物、塩、有効成分基準で変わります。密度は温度や組成に依存します。 このツールでは分子量や密度の推算は行いません。

分子量なしのg↔mol換算、密度なしのmL↔g換算、液体体積と気体体積の混同、 標準状態体積と実状態体積の混同に注意してください。 水和物や塩の分子量を、有効成分換算へそのまま使うと意図とずれることがあります。

よくある誤入力例

  • 水和物や塩の試薬量を、無水物や遊離体の分子量でmol換算する。
  • 液体体積をmolへ直すときに、密度を確認せず分子量だけで進める。
  • 気体体積を質量へ直すときに、温度・圧力や標準状態の定義を確認しない。
  • 液体のmLと気体のLを、同じ体積欄の値として同じ意味に扱う。
  • 密度の温度条件や濃度条件が違う値を、そのまま質量・体積換算へ使う。

気体体積換算は理想気体式 PV = nRT による概算です。詳細なP/V/n/T計算は理想気体計算、 標準状態体積の換算は標準状態換算を確認してください。最終的な設計判断、安全判断、 購買判断、運転条件の決定には、原典、社内基準、適用規格を優先してください。

式・定数・代表値の根拠

molと質量の換算は、対象基準の分子量 M を使って m = n × M と整理します。 液体の質量と体積は、対象条件の密度 rho を使って V = m / rho と整理します。 気体の物質量と体積は、理想気体近似として PV = nRT を使います。

ここで使う Mrho、温度、圧力は、SDS、規格書、試薬ラベル、分析条件表、仕様書などから確認した値です。 CalcChemは分子量や密度を物質名から自動採用しないため、入力前に基準を記録してください。

使用する式

モル・質量・体積換算式

mass[g] = amount[mol] × molecular_weight[g/mol]、volume[L] = mass[kg] / density[kg/L]、PV = nRT

  • 換算元として物質量、質量、体積のいずれか1つだけを入力します。
  • molと質量の換算には分子量(モル質量)を使います。
  • 質量とつなぐ体積は液体体積として密度を使います。
  • molとつなぐ体積は気体体積として理想気体式を使います。

変数定義

記号 名称 説明 標準単位
n 物質量 対象物質の物質量です。 mol
m 質量 対象物質の質量です。 g
V 体積 換算経路により、質量とつなぐ場合は液体体積、物質量とつなぐ場合は気体体積として扱います。 L
M 分子量 対象化学種の分子量(モル質量)です。 g/mol
rho 密度 液体体積換算に使う密度です。 kg/L
R 気体定数 理想気体式で使う気体定数です。 J/(mol K)

単位上の注意

  • 物質量、質量、体積のうち換算元は1つだけ入力してください。
  • 体積欄は1つですが、換算経路で意味が変わります。物質量とつなぐ場合は気体体積、質量とつなぐ場合は液体体積です。
  • 物質量から体積へ換算する場合は、温度・圧力を使う気体体積として扱います。
  • 質量から体積へ換算する場合は、密度を使う液体体積として扱います。
  • 体積から物質量へ換算する場合は気体体積、体積から質量へ換算する場合は液体体積として扱います。
  • 分子量(モル質量)や密度は化学種、温度、組成、純度、有効成分基準で変わります。
  • molとgの換算には分子量、gとmLの換算には密度、molと気体体積の換算には温度と圧力が必要です。
  • 標準状態体積と実状態体積、液体体積と気体体積を混同しないでください。

例題

1 molを質量へ換算する

mass = 1 mol × 18.015 g/mol = 18.015 gです。

NaCl 1 molを質量へ換算する

NaClを分子量58.44 g/molとして扱うと、1 molは58.44 gです。水和物や塩基準が違う場合は分子量も変わります。

密度を使って液体体積へ換算する

10 g = 0.010 kg、V = 0.010 kg / 1.20 kg/L = 0.008333 L = 約8.33 mLです。

1 molを気体体積へ換算する(PV=nRT)

V = nRT/P より、約0.022414 m3です。

FAQ

体積は液体体積ですか、気体体積ですか?

換算先で変わります。質量とつなぐ場合は密度を使う液体体積、物質量とつなぐ場合は温度・圧力を使う気体体積として扱います。

mLは液体と気体で同じ扱いですか?

同じ体積単位でも、液体は密度、気体は温度・圧力を使って換算します。液体体積と気体体積を同じ前提で扱わないでください。

化合物名から分子量や密度を自動取得できますか?

自動取得には対応していません。分子量(モル質量)と密度は入力値を使って計算します。

標準状態体積や詳細なP/V/n/T計算はできますか?

詳細な気体計算は理想気体計算、標準状態体積は標準状態換算ツールを確認してください。

水和物や塩の分子量はどれを使えばよいですか?

目的によって、無水物基準、水和物基準、塩全体、有効成分基準が変わります。SDS、試薬規格、仕様書に記載された対象基準を確認して入力してください。

次に確認する計算

式、変数、単位、例題を確認した後に、実務フロー上で続けて確認しやすい計算です。

ここでは次に確認しやすい内部リンクだけを表示しています。ほかの計算は 計算ツール一覧 から目的別に探せます。

関連ガイド

計算式だけでは判断しにくい前提、単位、適用範囲を確認するためのガイドです。

ここでは入力前に特に確認しやすいガイドだけを表示しています。ほかの前提確認は ガイド一覧 から探せます。

実務利用上の注意

本サイトの計算結果は、入力条件、単位、前提、適用範囲により変わります。 最終的な設計判断、安全判断、法令判断、購買判断、運転条件の決定には、原典、 社内基準、適用規格、専門家による確認を優先してください。